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タンポポの想い出

今日、お花見のために公園を散策していた時にタンポポの群集があり、ご一緒した70代の方が「タンポポの葉っぱは食べれるねんで」とおっしゃる。しかし、この方も、70年以上に及ぶ人生でタンポポの葉を食べたことがないらしい。

 

私は、タンポポの葉ではないが、それに似た葉を食べていたのだ。

初めて青年海外協力隊として、ネパールの任地の村に行って生活し始めた時、市場には萎びたキャベツやジャガイモしかなかった。青い葉っぱものに飢えた私は、同僚の一人が「この葉は食べられる」と聞いたものは全て食べた。エンドウ豆の蔓やタンポポの葉に似た草がその一つだった。

 

そして、その23カ月後には、村民から野菜が届くようになった。もしくは「このサーグ(青菜)いくらで売ってくれる?」と訊けるようになった。

 

村民から御呼ばれで様々なものを頂けるようになり、そして2年後には体重が10㎏増えた。着いたことのない部分に贅肉が着き、村民からは「私達のジャパニーズシスターが、私達のマヤ(愛情)で太った」と喜ばれた。

 

 

タンポポの葉に似た、あの青々とした葉を見ながら田んぼ道を歩きながら、ネパールで草を食べたのは最高の経験だと嬉しく思っている。(By Binu)